ファントム・オブ・パラダイス
Phantom of the Paradise
日本公開日 1975年5月31日
ブライアン・デ・パルマ監督によるロック・ミュージカル『ファントム・オブ・パラダイス』は、「オペラ座の怪人」「ファウスト」「ドリアン・グレイの肖像」をベースにした、ミュージカルでは珍しいダークな世界を、ロック・サウンドで構築した異色作です。
『ロッキー・ホラー・ショー』を名画座で追っかけていた頃、2本立てで「ファントム・オブ・パラダイス」と上映されることが多く、ベストなカップリングでした。観客の中には「ロッキー・ホラー」派と「ファントム」派がいて、互いにリスペクトし合う雰囲気がありました。虫プロ社長の手塚眞さんは「ファントム・オブ・パラダイス」大好きな人の1人で有名ですね。
デ・パルマ監督ならではのホラーテイストな表現、画面分割による同時進行シークエンスもしっかり楽しめますし、サウンドトラックもイイですよ。
新人歌姫役はジェシカ・ハーパーが演じています。彼女は『サスペリア』で主演を務め、さらに『ロッキー・ホラー・ショー』の続編的作品『ショック・トリートメント』(日本ではビデオのみ)でも主役を演じており、これらの作品の親和性を彼女が繋げている点も面白いポイントです。
*1975年アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞作品