愛と哀しみのボレロ
Les Uns et les Autres
日本公開日 1981年10月16日
クロード・ルルーシュ監督による壮大な大河ドラマ『愛と哀しみのボレロ』は、1930年代から1980年代にわたる4つの異なる地域に住む家族の激動の歴史を描き、最後にモーリス・ベジャール振付のバレエ「ボレロ」で、家族たちの運命が一堂に会していくことになる名作です。
赤十字とユニセフが主催するチャリティコンサートでの「ボレロ」のバレエシーンが有名です。
繰り返されるシンプルなメロディが徐々に楽器を重ね、壮大な旋律と共に展開する音楽とダンスが、それぞれの家族の物語そのものを象徴しているようで、人々の営みや哀しみが芸術によって昇華されていくような感動が押し寄せてきました。
とはいえ、この作品を一度で理解するのはなかなか難しいです。登場人物がやたら多く、チラシの裏にある年表が助けになります。何度か観ているうちに、自分が意識を向けるべき部分がわかってくるという方もいらっしゃいます。とはいえ185分という長さのため、なかなか何度も鑑賞する機会はありませんでした。
最近のパリ・オリンピック開会式で、パリの街並みを見下ろしながら闘病中のセリーヌ・ディオンが「愛の讃歌」を歌うシーンが、「愛と哀しみのボレロ」へのオマージュだと知って、改めて観てみようかと思ったものの、やはり185分の長さはハードルが高いです。
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