バレンチノ
Valentino
日本公開日 1978年4月29日
無声映画時代のスーパースター:ルドルフ・バレンチノを、バレエ界のカリスマ、ルドルフ・ヌレエフが演じた伝記映画です。
冒頭で、彼の突然の死を悲しむファンたちが映し出されますが、そのファンが見ていたのは、カメラを通して切り取られた彼のごく一面でしかなかったという点が暴かれます。
一番印象に残ったのは、天才バレエダンサーのニジンスキーとバレンチノが男性同士でタンゴを踊るシーン。
公開当時、男性ペアによるタンゴは非常にスリリングかつエロティックでした。
また、バレンチノが牢に入れられ、我慢できずに失禁してしまうシーンも、スーパースターであるヌレエフにここまでさせる?という、ケン・ラッセル監督の変態さが出ていました。
ケン・ラッセルはこれまで、チャイコフスキー、マーラー、リストなどの音楽家を独特な視点で描いてきましたが、今回の『バレンチノ』は対象が芸術家ではないためか、あまり高く評価されていないようです。
それでも、独特の変な見せ方や美術など、私は結構お気に入りの作品です。
▼ [予告編]YouTube動画から