映画チラシのデジタルアーカイブサイト

グリニッチ・ビレッジの青春

Next Stop, Greenwich Village
日本公開日  1976年6月19日

グリニッチ・ビレッジの青春[映画チラシ表面]
グリニッチ・ビレッジの青春[映画チラシ裏面]

ニューヨークの下町グリニッチ・ビレッジ。1950年代、夢を抱いた若者たちが集まったこの街を舞台に、ポール・マザースキー監督が自らの青春を温かく描いた半自伝的作品。
主人公は俳優を目指す青年ラリー。母親との確執や、個性豊かな仲間たちとの交流、恋愛、挫折を通して、人生の手触りをひとつずつ掴んでいく。現実は甘くないけれど、それでも夢をあきらめきれない若者たちの姿を描く。
70年代アメリカ映画らしい繊細な視線とユーモアに満ち、若きジェフ・ゴールドブラムやクリストファー・ウォーケンの姿も一見の価値あります。

グリニッチ・ビレッジは、50年代〜70年代には、家賃が安いエリアで、夢を追う若者が暮らせるリアルな“青春の舞台”でした。
作家、画家、俳優、詩人たちが集い、カフェで議論を交わし、地下劇場や路上で創作に励んだ“知的アンダーグラウンド”。ビート・ジェネレーション(ジャック・ケルアックら)、ボブ・ディラン、アレン・ギンズバーグなど、数多くの文化人を輩出しています。
そして1969年ストーンウォール暴動が発生。ここはアメリカのゲイ解放運動の原点ともなった場所でもあります。

2020年代に入ると、このエリアの家賃や物価はNYの中でもトップクラスとなります。著名人や富裕層が住むエリアになり、昔の“放浪と創造の場”という雰囲気は薄れてしまったようです。