銀河鉄道の夜(1985)
劇場公開日 1985年7月13日
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宮沢賢治の幻想的な世界を映像化するうえで、ますむらひろしの猫のキャラクターを採用したことが、この作品の大きな魅力になっています。
人間の姿ではなく猫にすることで、現実から少しだけ離れた世界なのに、かえってそこに確かな生活感や現実感が生まれているように感じました。
杉井ギサブロー監督の演出も、静かでありつつエッヂ感あるものでした。切り返しカットの最後が、ドアから人物が出て扉が閉まる直前に切り替わるなど、余韻を残す見せ方が印象に残ります。夜の闇にぼぉっと光る灯と闇の中にひっそり佇むなにか。ジョバンニの孤独や、誰もいない空間の寂しさを説明しすぎずに見せるのが本当にうまく、自分もまたその静けさの中に置かれるようでした。
細野晴臣の音楽も素晴らしく、宮沢賢治の宇宙や夜の気配を音で包み込むような極上の仕上がりでした。映画評論家の淀川長治さんが強く推していた作品としても知られていますが、私にとっても、何度でも思い返したくなる大切な一本になりました。
*第40回毎日映画コンクール・大藤信郎賞受賞作
*優秀映画鑑賞推進事業(国立映画アーカイブ+文化庁):上映作品
▼ 銀河鉄道の夜 予告篇|動画とおとも
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