悪魔のはらわた
Flesh For Frankenstin
日本公開日 1974年8月3日
ウド・ギアが演じるフランケンシュタイン博士は、臓器愛好家で、理想の人間パーツを集めて完璧な男女を作り出します。彼の目的は、2人を性交させて新人類を生み出すこと。しかし、持ち込まれた男性の頭部がゲイであったため、女性を前に男性器が戦闘体制にならず…。
ポップ・アートの巨匠アンディ・ウォーホールが「監修」を務めた変態テイストの人造人間ホラー映画。実際の監督はポール・モリセイであり、彼は「処女の生血」という別の変態系吸血鬼映画でもウォーホールとタッグを組んでいます。ちなみに、モリセイ監督は最近亡くなったことが新聞の訃報欄にも載っていました。
作品には、内臓とファックしたり、血生臭い光景を覗き見している子供など、古典的怪奇映画をベースにしつつ、モラルを嘲笑うかのような描写が満載です。一方で、博士と下僕が実験室で並んで死体を縫い合わせる作業シーンは、アトリエで「お衣装」を縫っているような奇妙な創作感が漂っていました。
ジャンルで言うならば、エログロコメディといったところでしょうか。
Wikipediaによると、映画評論家のレジェンド淀川長治さんが本作を高く評価しており、解説を担当していた「日曜洋画劇場」では熱のこもった解説をしていたのですが、作品自体が放送中止となり、解説もお蔵入りになったというエピソードが記されています。
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