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タクシードライバー

Taxi Driver
日本公開日 1976年9月18日

タクシードライバー[映画チラシ表]
タクシードライバー[映画チラシ裏]

ロバート・デ・ニーロとマーティン・スコセッシ監督の黄金コンビが誕生した記念すべき作品であり、70年代を代表する、社会に適応できない孤独な人間の姿を描いたビターな名作です。主人公に感情移入するのは簡単ではないかもしれません。でも、その気持ちはわからんでもないのです。
自らを孤立させた社会に対する怒りを抱えている人々には、この作品は強く刺さるかもしれません。そのテーマは、後の「ジョーカー」に通じるものがあると…。

ベトナム戦争から帰ってきた主人公の男は、タクシー運転手として働きながら、後部座席に乗り込んでくる人々にうんざりしています。タクシーという閉じられた空間がとても絶妙です。他人と背中を向け合い、ミラー越しでしか顔を合わせない。他人との距離感と溝がそこにはあります。

彼は戦争の後遺症で深刻な不眠症に苦しんでいます。部屋で黙々と体を鍛え、銃を手に鏡に向かって「俺に何か用か?」と自問しながら、常に戦闘態勢を整えています。空虚な人生に目的を見つけようとすることで、生きる意味を探し求めるうちに、徐々にヤバイ人物へとなっていくのです。
彼は少女買春をしていたジョディ・フォスターを救おうとし、その行動によって世間からの評価は一変しますが…

若い頃のデ・ニーロ、最高にかっこいいんです。どこか松田優作と重なるイメージを感じた記憶もあります。

アメリカ国立フィルム登録簿 登録作品