ブルークリスマス
BLOOD TYPE: BLUE
劇場公開日 1978年11月23日
![[ブルークリスマス 映画チラシ表面]](https://eiga-flyer.com/wp-content/uploads/2026/10/ブルークリスマス_1-1380x1943.jpg)
![[ブルークリスマス 映画チラシ裏面]](https://eiga-flyer.com/wp-content/uploads/2026/10/ブルークリスマス_2-1380x1945.jpg)
『未知との遭遇』『スター・ウォーズ』が日本公開され、SF映画ブームに沸いた1978年。そんな時代に登場した、岡本喜八監督、倉本聰脚本による異色のSF映画です。
UFOの光を浴びた人間の血が青く変わるという不可解な現象が、世界各地で発生します。しかし、彼らは怪物になるわけでも、特殊な能力を身につけるわけでもありません。それまで通り普通に暮らし、むしろ争いを好まない穏やかな人間になっていきます。ところが、その存在を脅威と感じた国家権力は、彼らの殲滅へと動き始めます。
UFOが登場しながら、派手な特撮や宇宙人との戦いを描くわけではない本作。血の色が違うというだけで迫害される展開に、ナチス・ドイツによるユダヤ人のホロコーストを連想しました。そんな重い物語が、よりによって平和と幸福を願うクリスマスの時期に公開されたというのも皮肉です。
争いを好まない人々が増えることは、戦争を含め、力によって社会を動かしてきた者たちにとって、恐怖なのかもしれません。
印象に残っているのが、冒頭の床屋で、黒髪に交じった白髪を指摘され、染めなければと思う何気ないエピソードです。観終わって振り返ると、少数派は多数派と同じ色に染まり、目立たずに生きていなければならないという、怖いメタファーだったことに気づきます。
この映画が描いた恐怖は、異なる民族や文化を持つ人々が増えることに不安を抱く、現代社会の姿にも重なります。
ただ、子供だった当時の僕が抱いたのは、もっと素朴な疑問でした。
僕らは、普通の人間とは違う能力を持ち、正体を隠しながら人々を救うヒーローものを観て育ちました。人と違うことは、ヒーローの証しでもあったはずです。
それなのに、もし身近に自分たちとはまったく異なる存在が現れたら、僕らもその人を恐れ、排除し、抹殺しようとしてしまうのかな。
感謝こそすれ、抹殺するなんて!
そんな割り切れない思いが、映画を観終わったあとも、ずっと心に残っていました。
▼ 『ブルークリスマス』(1978年)予告編|レス