映画チラシのデジタルアーカイブサイト

オーメン(1976)

The Omen
劇場公開日 1976年10月2日

オーメン(1976)[チラシ表]
オーメン(1976)[チラシ裏]

「エクソシスト」の大ヒットを受けて、B級・C級のオカルト映画が次々と制作されましたが、「オーメン」は一線を画すA級作品の風格を持っていました。荘厳なジェリー・ゴールドスミスの音楽に加え、主演はグレゴリー・ペック、監督はその後「スーパーマン」「グーニーズ」を撮るリチャード・ドナーです。
東京のフラッグシップ・ロードショー映画館「有楽座」(1572席の大劇場)で公開され、まさに高級ホラー映画でした。

頭に「666」のアザを持つ悪魔の子ダミアン。単に悪魔に憑依された子どもではなく、育ちの良い子どもに見えつつ、実は悪魔そのものであり、すでに悪魔はこの世に生まれ出ているという設定です。
その影響で周囲の人々が次々と不可解で残酷な死を遂げることになります。
乳母が「ダミアン!あなたのためよ!」と叫びながら首吊り自殺をしたり、ガラス板で首をはねられるシーンが強烈なインパクトを残しました。

キリスト教圏の人々にとっては、信仰上の理由で、日本の観客よりもさらなる恐怖を感じたと聞いています。
一方で、日本では「666」が新約聖書の「ヨハネの黙示録」に登場する「獣の数字」という意味を離れ、「666は悪魔の数字」という雑学だけが独り歩きして定着した気がします。