映画チラシのデジタルアーカイブサイト

ファンタズム

Phantasm
日本公開日 1979年11月3日

ファンタズム[Aチラシ表]
ファンタズム[Aチラシ裏]

僕の弟はスケートボードが得意だったこともあり、スケボー好きの少年が登場する映画『ボーイズ・ボーイズ』がお気に入りでした。その『ボーイズ・ボーイズ』を手がけた監督と、出演していたマイケル・ボールドウィンが再び映画を作ったと知り、期待して兄弟で観に行ったのが、この『ファンタズム』です。

ジャンルとしてはホラー映画ですが、10代の男の子が抱く恐怖や不安、悪夢の感覚がリアルに表現されていて、主人公の少年と自分がシンクロしているような気分になり、ダークアドベンチャー映画のような感触でした。
飛んでくる銀色の球に刃がついているデザインがかっこよく、実在するかどうかわからない墓守のような謎の老人も、どこか夢の中で見かけそうな感じがして、不思議と納得してしまいました。

後年、改めて観返してみると、想像以上にホラー色が強いなと。けっこう意味不明な部分がある映画なのですが、そんなことは気にすることなく、子供時代に観た時の一体感から、好きな作品として刻まれています。
ただ、子供時代に感じた主人公との妙なシンクロ率の高さはすっかり消えてしまい、それだけは寂しく感じました。

『ボーイズ・ボーイズ』と『ファンタズム』は、10代の男の子だからこそシンクロできる「何か」がある作品だと思います。

*ところで、2種類目のチラシを見たとき、別の作品のチラシかと思ってしまいました。「ファンタズム」のロゴが入っていなかったら、完全に別の作品ですよ?(当時の東宝東和配給の宣伝では、そういうこともあるあるでした)