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未来世界(1976)

DELOSWORLD / FUTURE WORLD
日本公開日 1977年6月18日

1976年公開の『未来世界』は、『ウエストワールド』の続編で、ユル・ブリナーのアンドロイド・ガンマンも再登場します。前作で提示された“楽しむための未来”は、本作では巨大な組織やシステムそのものが、不気味な存在として物語の中心に据えられていきます。
『スター・ウォーズ』以前のSF映画が持っていた、未来への希望よりも疑念を強く映し出す空気は、本作にも色濃く漂っています。

とりわけ忘れがたいのが、人間そっくりの顔を外すと、その内側に機械が詰まっていることが露わになるビジュアルです。この場面は、それ以前にも発想としては存在していたものの、実写映画の中でここまで直接的かつ冷徹に示された例はなかったんじゃないかな。血や怪物ではなく、「人間だと思っていたものの中身が機械だった」という事実そのものを見せるこの表現は、強烈な違和感として脳裏に焼き付きました。
後年のSF映画やアクション映画におけるサイボーグ表現、人間と見分けのつかない存在を描く演出に与えた影響は、大きかったと思います。

1976年には全米の科学・SF分野の選考によるSF映画の優れた作品として、評価を受けたことがチラシ裏に書かれています。



▼ Futureworld (1976) ORIGINAL TRAILER (YouTube)