未来惑星 ザルドス
ZARDOZ
日本劇場公開日 1974年8月10日
![ザルドス_1 - あの頃の映画チラシ 未来惑星 ザルドス[映画チラシ 表面]](https://eiga-flyer.com/wp-content/uploads/2025/12/ザルドス_1-1380x1969.jpg)
![ザルドス_2 - あの頃の映画チラシ 未来惑星 ザルドス[映画チラシ 裏面]](https://eiga-flyer.com/wp-content/uploads/2025/12/ザルドス_2-1380x1966.jpg)
『未来惑星 ザルドス』の公開当時、テレビの新作映画紹介で目にした、巨大な石像の頭部が空を浮遊するイメージが目に焼き付いて、脳から消し去ることができませんでした。直感的に、これは邪教の「神」のような存在だと、理解したんです。
そして、毛深い体に赤い腰布をまとった古代の戦士の姿になってる、007でニヒルなジェームズ・ボンドを演じていたショーン・コネリーに、見てはいけない世界を垣間見たような興味が湧き上がったのでした。
このショーン・コネリーの姿については、映画評論家の町山智浩氏が、音声番組で「近寄るだけで妊娠してしまいそうな、性的にやばい格好」と語っており、それがつまり「見てはいけないもの」と感じたことの言語化だったのかなと。
<空を浮遊する石像の頭部>と<エロいショーン・コネリー>が、まさか50年経って、リマスター・リバイバル公開で映画館の予告編で目にすることになるとは思ってもいませんでした。
70年代中期の社会情勢を反映した思想や哲学をサイケデリックな映像で包み込んだ本作は、公開当時は酷評だらけでしたが、ちゃちい部分も含めた古さが、かえってスピリチャルなパワーを熟成させて、価値ある作品となりました。