風と共に去りぬ
Gone With the Wind
日本初公開 1952年
リバイバル公開 1975年(70mm上映)
70年代、映画ファンの「生涯ベスト10」ランキングでは、必ずと言っていいほど「風と共に去りぬ」がトップ3に入っていました。
スカーレット・オハラのバイタリティあふれる姿には、中学生の頃の私も勇気をもらったし、波乱万丈な人生に「映画を観た」という大きな充実感を味わいました。ビビアン・リーの美しさは、「美」という言葉が彼女の顔を指すためにあるのではと思うほど、圧倒的でした。
裏面のチラシには「これが15回目のリバイバル公開」と書かれているくらい、何度も公開されていて、そのたびに立ち見が出るほどの人気だったのです。「映画史上の金字塔!」という宣伝文句がまさにふさわしい作品でした。
ただ、大学生になってアート系映画を観るようになると、この作品はセリフで全ての感情や考えを説明するスタイルで、ちょっと「う〜ん」と感じることも出てきました。「鬼滅の刃」でもそうだけど、説明が多すぎると、自分なりの解釈をする余白がなくなって、皆が同じ感情を抱くようになるんですよね。だからこそ、誰にとっても名作と言われるのかもしれません。
それでも、この作品が描くスケールの大きな歴史と愛は、やっぱり記念碑的なものだと思いました。
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