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ブレードランナー

Blade Runner
日本劇場公開 1982年7月10日

ブレードランナー[映画チラシ 表面]
ブレードランナー[映画チラシ 裏面]

舞台は2019年のロサンゼルス。環境破壊により常に酸性雨が降り注ぐ陰鬱な大都市に、過酷な宇宙開拓現場から脱走した人造人間「レプリカント」が潜伏します。彼らを「解任(処刑)」するため、専任捜査官「ブレードランナー」であるデッカードが捜査をはじめます。フィリップ・K・ディックの小説を原作に、リドリー・スコット監督が描いたSFハードボイルドの金字塔です。

公開当時は興行的には苦戦した記憶がありますが、その後、出始めたばかりの映画ビデオによって揺るぎない人気に火がつきました。また、当時クリエイティブな職についている人は、共通言語やイメージの源泉として、『2001年宇宙の旅』と本作を観ていることが必須だったことを思い出します。

その最大の理由は、シド・ミードらが構築した革命的なビジュアルデザインにあります。いつも雨が降る、アジア人が行き交う雑多な未来世界。それは圧倒的なオリジナリティでありながら、どこか今の現実の延長線上にあるような生々しいリアルさを感じるものでした。特に冒頭、屋台のうどん屋のおじさんが日本語で放つ「2つで十分ですよ。わかってくださいよ」というセリフは、妙に耳に残り、当時の映画ファンの間で流行りましたね。

物語自体は、SF世界の中で探偵もののように調査を進める展開で、ディテールの面白さとスリリングさに引き込まれます。しかし、主人公であるハリソン・フォードのモノローグ(一人語り)が、どこか我々の共感を拒否するような冷めた内容で、主人公になかなか入り込めない不思議な感覚がありました。観ているうちに、むしろ追われる身であるレプリカントたちの「生きること」の意味や実感をつかもうとする必死さに共感が移っていく。そんな人間と人造人間の立場が逆転していくような構成に、独特の魅力と深い余韻を感じる作品でした。

アメリカ国立フィルム登録簿 登録作品

▼ 超貴重!「ブレードランナー」日本公開時の日本版CM(復刻フルHD)

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