ロミオとジュリエット(1968)
Romeo and Juliet
日本初公開 1968年
リバイバル公開 1976年1月17日
フランコ・ゼフィレッリ監督による『ロミオとジュリエット』は、ロミオ =レナード・ホワイティング、
ジュリエット =オリヴィア・ハッセーの初々しいキャスティングが、登場人物の年齢設定と近いこともあって、シェイクスピア原作に沿った映画化として唯一無二の作品となりました。
舞台劇と違って、映画は人物のリアリティがないと、恋心に突き動かされて無謀なことをする彼らの言動に共感ができないし、対立する両家の悲しみも納得感が湧きません。
出会ってから、たった2日で命を懸ける恋だからこそ、濃縮された時間に引き込まれました。
シェイクスピアの時代はこういう街並みで、人々はこういう服装をしていたのか、という美術の仕事も、演劇的な物語にリアリティーを持たせました。
男子はツートンのタイツを履き、股間の部分だけ菱形のツートンが逆になっている姿によって、性の部分をオブラートに包みつつちゃんと観客に意識させてるんだな、と中学生でもわかりましたよ。
それにしてもこの映画のオリビア・ハッセーは、透き通るような美しさで、ニーノ・ロータの音楽も印象的でした。
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