
デカメロン
Il Decameron
日本公開日 1972年5月20日
![デカメロン_1 - あの頃の映画チラシ デカメロン[映画チラシ表面]](https://eiga-flyer.com/wp-content/uploads/2025/04/デカメロン_1-1380x1953.jpg)
![デカメロン_2 - あの頃の映画チラシ デカメロン[映画チラシ裏面]](https://eiga-flyer.com/wp-content/uploads/2025/04/デカメロン_2-1380x1957.jpg)
ピエル・パオロ・パゾリーニは、イタリアを代表する映画監督・作家・詩人です。
社会の底辺で生きる人々の姿を、詩的でありながら生々しく描き、性を単なる快楽としてではなく、社会的な意味を重ねた多層的なテーマとして扱いました。
独自の美意識と挑発的な視点を持ち、イタリア映画界において「知」と「行動」を体現する巨人と言える存在です。
2022年には、生誕100年を記念して、「ぴあフィルムフェスティバル」による特集上映が、国立映画アーカイブで行われました。
『デカメロン』は、ルネサンス期の詩人ボッカッチョによる古典をもとに、おおらかな性の描写とユーモアを交えたオムニバス形式で映画化した作品で、パゾリーニの「生の三部作」の第1作となります。
僕がこの映画を初めて観たのは、深夜にテレビで放送されていたときでした。
とりわけ印象に残っているのは、脚立で果実を摘んでいた青年の股間を、修道女が木の棒でツンツン突き、洞窟へと誘って関係を持つというエピソード。
さらに、その様子を見ていた他の修道女たちまで次々に青年を誘い、最後には順番待ちになる──そんな場面でした。
作品の評価の高さを知らぬ多感な中学生にはエロいコメディに思えました。
1971年 第21回ベルリン国際映画祭・銀熊賞受賞
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