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儀式

劇場公開日 1971年6月5日

[映画チラシ表面]
[映画チラシ裏面]

ATG創立10周年を記念して、大島渚が放った渾身の一作。古くから続く桜田家という名家を舞台に、家父長制の圧力と日本の近代史が交差するように描かれる本作は、「戦後民主主義の早すぎる総括」とも評され、キネマ旬報ベストテン第1位に選ばれた名作です。

物語は、「テルミチシス テルミチ」という謎めいた電報から始まります。送り主は従兄の死を告げるもの。主人公・桜田満洲男は、その報を受け、かつての恋人・律子とともに故郷の島へ向かいます。その道中で彼がたどるのは、自身の家族の暗く歪んだ歴史。強権的な当主・一臣のもとで、桜田家は複雑な血縁関係に絡め取られていました。満洲男と輝道は、そんな一族の因習と権力構造から逃れようとあがきます――それは、まるで戦後の日本が古い価値観と訣別しようともがく姿にも重なります。

未見なのですが、大島渚監督の凄さを思い知りたくて観たくなりました。


企画展に足を運ぶ前に、ATGについてちょっとだけ詳しくなっておこう②~ATGが生んだ日本映画~|鎌倉市川喜多映画記念館