天井桟敷の人々
Les enfants du Paradis
日本初公開 1952年
リバイバル公開 1978年3月14日
この作品は、映画史において数々のランキングで上位の定番で、第1位にも輝いた名作です。
映画好きとしては、必須科目のように「観ておかないと!」という気持ちがあったのですが、上映時間が190分もあることや、「難しい作品かも?」という先入観があって、実際にちゃんと鑑賞できたのは30歳を過ぎてからでした。
いざ観てみると、パントマイム・アーティストであるバチストが、女芸人ガランスに抱く恋心を中心に、当時のパリで庶民から金持ちまでが繰り広げる愛憎劇が絡み合う展開が面白く、第一幕を観終わった後は、すぐに第二幕が観たくなりました。第二幕の方が面白いです。
この作品の解説には「詩的リアリズム」という言葉がよく使われていますが、これは当時の庶民の生活や日常を映画の中でリアルに表現する手法のことです。また、タイトルの「天井桟敷」とは、劇場の客席の一番後ろにある低価格の観劇場所のこと。お金がない人でも、舞台を楽しむことができる場所を指しています。
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