吼えろ鉄拳

劇場公開日　1981年8月8日

真田広之さんの映画主演第2作となった本作は、前作『忍者忍法帖 百地三太夫』での興行成績が今ひとつだったことを受けて、リベンジに燃えた鈴木則文監督が再び手がけています。。

前作では“大人の事情”で封印された、ジャッキー・チェン風のユーモラスな要素を今作では取り入れて、笑いとアクションが絶妙にミックスされた作品に仕上がりました。

公開時には、当時トップアイドルだった松田聖子主演の『野菊の墓』との2本立てということもあり、興行的にも大成功。
真田さんは一気にアイドル的な人気を集めることになりました。男の自分から見ても、あのカッコよさは憧れでした。

当時の真田さんは、精悍な顔立ちと鍛え上げられた肉体を持ちながら、どこかナイーブで繊細な表情や話し方に魅力があり、“硬派”という言葉が似合う存在でした。
俳優としての“味”がぐっと深まったのは、『麻雀放浪記』（1984）、そして『快盗ルビイ』（1988）あたりからでしょうか。
TVドラマ「高校教師」（1993）も印象深いです。

そして今や『SHOGUN 将軍』の世界的成功で、日本の宝となりました。
俳優を続けてくれてよかったです。