ドクトル・ジバゴ(1965)

Doctor Zhivago
リバイバル公開 1976年11月23日

ドクトル・ジバゴ(1965)[1976年公開時 映画チラシ表面]
ドクトル・ジバゴ(1965)[1976年公開時 映画チラシ裏面]

『ドクトル・ジバゴ』は、ロシア革命という激動の時代を背景に、政治と愛のはざまで揺れる人々の人生を壮大なスケールで描いた歴史ロマンです。
監督は『アラビアのロレンス』のデビッド・リーン。
詩人であり医師でもあるユーリー・ジバゴは、革命に翻弄されながらも、運命的に出会った女性ララへの想いを胸に生き続けます。

この作品は、寒さと混乱に包まれたロシアの風景の中で、抑えきれない愛情と人間の激情が静かに燃え上がる、情熱的なメロドラマでもあります。抑制された演出のなかに、切なさと熱さが濃密に込められており、観る者の心を強く揺さぶります。

ジバゴを演じたのは、エジプト出身の俳優オマー・シャリフ。アラブ系でありながら、映像の中では見事にロシアの男として生き、知的で誠実なジバゴ像を繊細に表現しています。国や文化を超えてキャラクターに溶け込んだその演技は、映画史に残る名演のひとつ。
そして、ジュリー・クリスティの美しさったら!

それにしても、『アラビアのロレンス』公開の2年後に、再びこのような壮大なスケールの映画を作ってしまうデビッド・リーン監督、ひれ伏すしかありませんね。



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